転売(無在庫転売)って実際どうなの?
1. 違法行為になる可能性がある
無在庫転売そのものは違法ではありませんが、販売方法や取り扱う商品によっては違法になってしまうことがあります。
売り方によっては古物商許可証などの資格が必須の場合もあります。
チケット転売
チケットは興行主などの権利者が発行するものであり、定価での転売以外は許可されていないものが多いです。
プレミアチケットなどを高額で転売することは、チケット不正転売禁止法違反になる可能性があります。
商標権の侵害
ブランド品などを無在庫で転売する場合、商標権の侵害になる可能性があります。
商標権者は自己の商標が付された商品について、販売・使用・譲渡などを独占的に行う権利を持っています。
古物営業法違反
古物(中古品)を無在庫で転売する場合、古物営業法の許可を受けずに営業すると古物営業法違反になる可能性があります。
2. 購入者とトラブルが発生する恐れがある
無在庫転売の場合、以下のトラブルが発生する可能性があります。
・商品が届かない
仕入れ先からの商品供給の遅れや在庫切れになったりした場合、購入者に商品を届けることができなくなります。
この場合、購入者から代金の返金や損害賠償請求を受ける可能性があります。
・商品状態が悪い
検品作業を十分に行うことができないため、商品状態に問題がある場合があります。
この場合、購入者から返品や交換を求められたり、クレームを受けたりする可能性があります。
・偽物
無在庫転売業者は、仕入れ先を確認せずに商品を仕入れます。そのため偽物を販売してしまう可能性があります。
偽物を販売した場合、購入者から代金の返金や損害賠償請求を受けるだけでなく、民法上の不法行為責任を問われる可能性もあります。
3. 利益が出ない可能性がある
無在庫転売は、以下の理由で利益が出ない可能性があります。
・価格競争
無在庫転売業者は多く、同じ商品を扱っている業者が複数存在します。
そのため値引きによる価格競争が激しくなり、利益が出にくい状況となります。
・手数料
ネットオークションやフリマアプリを利用して無在庫転売を行う場合、出品手数料や決済手数料がかかります。
これらの手数料が利益を圧迫する可能性があります。
・送料
商品を仕入れてから購入者に発送するまでの送料は、無在庫転売業者が負担する必要があります。
送料が高額な場合、利益が出ない可能性があります。
4. アカウント停止のリスクがある
無在庫転売は、多くのネットオークションやフリマアプリで禁止されています。
・Amazon
Amazonでは、無在庫転売は「出品者規約」で禁止されています。
無在庫転売が発覚した場合、アカウント停止などの措置を受ける可能性があります。
・メルカリ
メルカリでは、「メルカリ利用規約」で「虚偽の情報を掲載して出品する行為」や「購入者から代金を支払われたにもかかわらず商品を発送しない行為」などが禁止されています。
これらの行為を行った場合、アカウント停止などの措置を受ける可能性があります。
・ラクマ
ラクマでは、「ラクマ利用規約」で「出品者が購入者から代金を支払われたにもかかわらず商品を発送しない行為」などが禁止されています。
この行為を行った場合、アカウント停止などの措置を受ける可能性があります。
5. 社会的信用が低い
無在庫転売は、以下のような理由で社会的信用が低いとされています。
・商品の発送が遅れることが多い
無在庫転売の場合、商品の仕入れから購入者へ発送するまでの時間がかかるため、商品の発送が遅れることが多いです。
・検品が十分に行われていない
無在庫転売の場合、検品作業を十分に行うことができないため、商品状態に問題がある場合があります。
・偽物を販売する業者が多い
無在庫転売業者は、仕入れ先を確認せずに商品を仕入れるため、偽物を販売してしまう可能性があります。
以上のように、無在庫転売には様々な危険性があります。
今から新たに手を出す、というのは避けた方が無難でしょう。